尿失禁
尿失禁、おしっこのもれは、恥ずかしいことではありません。どうぞ、お気軽にご相談ください
- 尿失禁がつらい?そもそも失禁とは?
- 尿失禁となる原因
- 尿失禁で受診される方への検査
- 尿失禁の治療方法
- 尿失禁でお悩みの方は当院へご来院ください
尿失禁とは
尿失禁とは自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことと定義づけられています。実際に悩んでおられる方は実は大変に多いのですが、恥ずかしいので我慢している方がほとんどです。尿失禁の状態や原因に応じてきちんとした治療法がありますので、我慢せずに当院へ受診してください。
尿失禁の種類について
尿失禁といっても様々な症状があり、大きく別けると、次の4つに分類されます。
(1)腹圧性尿失禁
(2)切迫性尿失禁
(3)溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
(4)機能性尿失禁
(1)腹圧性尿失禁
重い荷物を持ち上げた時、走ったりジャンプをした時、咳やくしゃみをした時など、お腹に力が入った時に尿が漏れてしまうのが腹圧性尿失禁です。女性の4割を超える2000万人以上が悩まされているといわれています。これは骨盤底筋群という尿道括約筋を含む骨盤底の筋肉が緩むために起こり、加齢や出産を契機に出現したりします。荷重労働や排便時の強いいきみ、喘息なども骨盤底筋を傷める原因になるといわれています。
(2)切迫性尿失禁
急に尿がしたくなり(尿意切迫感)、我慢できずに漏れてしまうのが切迫性尿失禁です。トイレが近くなったり、トイレにかけ込むようなことが起きたりしますので、外出中や乗り物に乗っている時などに大変に困ります。本来は脳からの指令で排尿はコントロールされていますが、脳血管障害などによりそのコントロールがうまくいかなくなった時など原因が明らかなこともあります。しかし多くの場合、特に原因がないのに膀胱が勝手に収縮してしまい、尿意切迫感や切迫性尿失禁をきたしてしまいます。男性では前立腺肥大症、女性では膀胱瘤や子宮脱などの骨盤臓器脱も切迫性尿失禁の原因になります。
(3)溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
自分で尿を出したいのに出せない、でも尿が少しずつ漏れ出てしまうのが溢流性尿失禁です。この溢流性尿失禁では、尿が出にくくなる排尿障害が必ず前提にあります。排尿障害を起こす代表的な疾患に、前立腺肥大症がありますので、溢流性尿失禁は男性に多くみられます。ほかに、直腸癌や子宮癌の手術後などに膀胱周囲の神経の機能が低下してしまっている場合にもみられます。
(4)機能性尿失禁
排尿機能は正常にもかかわらず、身体運動機能の低下や認知症が原因でおこる尿失禁です。たとえば、歩行障害のためにトイレまで間に合わない、あるいは認知症のためにトイレで排尿できない、といったケースです。この尿失禁の治療は、介護や生活環境の見直しを含めて、取り組んでいく必要があります。
尿失禁の検査について
- 問診と診察をおこないます。排尿日誌など、を数日間つけてもらうことで排尿状態や尿失禁の程度がわかります。
- 尿検査や腹部骨盤エコー、診察(場合によっていは内診台での診察含め)などの、身体に負担のない検査で診断がつきます。
- さらに、必要に応じて、尿流動態検査(当院ではできません)、膀胱鏡検査(当院で可能です)などの詳しい検査を行うこともあります。
- 原因を特定するために脳や脊髄の画像検査(高次医療機関に紹介になります)を行うこともあります。
尿失禁の治療について
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軽度の腹圧性尿失禁には、骨盤底筋訓練や体重管理が助けになります。治療が必要な場合、TVT手術やTOT手術などの手術治療が選択肢となります。これらの手術は体への負担が少なく、長期的な効果があります。
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切迫性尿失禁には、抗コリン薬やβ3受容体作動薬などの薬物療法が効果的です。行動療法としては飲水コントロールや骨盤底筋訓練、膀胱訓練が併用されます。
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尿失禁の治療方法は症状や原因に応じて異なります。尿失禁は生活の質に影響を及ぼす問題ですが、当院では患者様と協力して最適な治療法を選択し、症状の改善をサポートいたします。お気軽にご相談ください。
尿失禁でお悩みの方は当院へご来院ください
当院では、尿失禁の患者さんごとに最適な診察や検査、治療まで丁寧な対応を意識しております。症状は同じでも患者さんそれぞれに個別具体的な治療や予防方法についてご提案・ご説明いたします。少しでも気になる症状や違和感が発生している場合は、東青梅診療所に一度ご相談ください!