肺炎球菌ワクチン|青梅市の泌尿器科・内科|東青梅診療所

症状から探す SYMPTOMS

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチン予防接種は予約制です。


  • まず、肺炎球菌ワクチン・・・の前に、肺炎球菌感染症とは何か?
  • 肺炎球菌ワクチンの重要性
  • 肺炎球菌ワクチンの種類
  • 肺炎球菌ワクチンの接種推奨について
  • 肺炎球菌ワクチンの安全性と副反応
  • 肺炎球菌ワクチンの接種を受けることができない方とは
  • 予防接種を受ける前に、担当医師とよく相談しておかなくてはならない方
  • 肺炎球菌ワクチン接種対象者
  • 接種時の持ち物と接種費用
  • 上記に該当しない、5年以内に肺炎球菌ワクチンを摂取していない方
  • 肺炎球菌ワクチン希望の患者さんは当院で対応させていただきます

まず、肺炎球菌ワクチン・・・の前に、肺炎球菌感染症とは何か?

肺炎球菌感染症は、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)による感染症の総称です。この細菌は、さまざまな病気を引き起こす原因となります。肺炎以外にも、中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎、敗血症などを引き起こすことがあります。


肺炎球菌の保菌と感染経路

肺炎球菌は主に乳幼児の鼻腔咽頭に高頻度で保菌されます。成人では保菌率は低いです。感染は飛沫感染によって広がります。特に小児の細菌感染症の主要原因とされています。


侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)

肺炎球菌が血液や髄液などの無菌部位に侵入すると、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)を引き起こします。IPDには菌血症、髄膜炎、侵襲性肺炎などが含まれます。これらは重篤な合併症を引き起こす可能性があります。


肺炎球菌ワクチンの重要性


肺炎球菌ワクチンは、莢膜多糖体を抗原として使用しており、肺炎球菌による発症や重症化を予防するために重要です。莢膜多糖体には多くの種類があり、感染する莢膜型に応じて抗体を獲得する必要があります。


 

 肺炎球菌ワクチンの種類

  • 23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン(PPSV23):23種類の莢膜型をカバーし、B細胞の活性化によりIgG抗体を産生します。免疫記憶は獲得されず、予防効果が時間とともに低下します(こちらが公費対象です)
  • 沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13):13種類の莢膜型をカバーし、T細胞とB細胞の活性化によりIgG抗体を産生し、免疫記憶を持つため、追加接種が必要ない可能性が高いです。

 肺炎球菌ワクチンの接種推奨について


PPSV23は高齢者に定期接種が推奨されています。追加接種は5年ごとに考慮されます。(PCV13は高齢者に対する定期接種には指定されていませんが、患者背景を考慮して接種することが必要かもしれません ex脾臓摘出後の患者さんなど)

 肺炎球菌ワクチンの安全性と副反応



肺炎球菌ワクチンの接種後に特異的な副反応は報告されていませんが、局所反応や発熱などの一般的な副反応があることがあります。

稀に報告される重い副反応としては、アナフィラキシー様反応、血小板減少、ギランバレー症候群、蜂巣炎様反応等が報告されています。その他、以下のような副反応の報告があります(厚生労働省ホームページより)。


報告頻度

5%以上

1~5%

1%未満

頻度不明※

全身症状

 

倦怠感、違和感、悪寒、発熱

ほてり

無力症

筋・骨格系

 

筋肉痛

 

関節痛、関節炎CK(CPK)上昇

注射部位

とう痛、熱感、腫ちょう、発赤

硬結

そうよう感

可動性の低下

精神神経系

 

頭痛

 

感覚異常、熱性痙れん、浮動性めまい

呼吸器

 

 

咽頭炎、鼻炎

 

消化器

 

 

悪心

嘔吐、食欲減退

血液

 

 

 

リンパ節症・リンパ節炎、白血球数増加

皮膚

 

 

皮疹

じんましん、多形紅斑

その他

 

ALT(GPT)上昇

腋窩痛

血清病、CRP上昇

 

肺炎球菌ワクチン予防接種を受けることができない方とは

  1. 明らかに発熱のある方(37.5度以上)
  2. 重い急性疾患にかかっていることが明らかな方
  3. 肺炎球菌ワクチンに含まれる成分によって、アナフィラキシー(接種後30分以内に起こるひどいアレルギー反応)を起こしたことがあることが明らかな方
  4. その他、予防接種を受けることが不適当な状態であると医師が判断した方

肺炎球菌予防接種(23価)をこれまでに受けたことがある方は公費接種の対象になりません。

予防接種を受ける前に、担当医師とよく相談しておかなくてはならない方

  1. 心臓血管系・腎臓・肝臓・血液の病気などの基礎疾患をお持ちの方
  2. 予防接種をした後、2日以内に発熱のみられた方および全身性発疹等のアレルギーを疑う症状が出たことのある方
  3. 今までにけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある方(ひきつけから3ヶ月以上経過していれば可能です)
  4. 今までに免疫不全と診断されたことがある方、または近親者に先天性免疫不全症の方がいる方
  5. 薬や食品で皮膚に発疹が出るなど、アレルギーを起こしたことのある方

上記の方は対象外となります。症状が改善するか、別日に接種しましょう。

肺炎球菌ワクチン接種対象者

本制度は、各年度内に65歳の誕生日を迎える方を基本的な対象候補者としていますが、既に65歳を超えている方々にも生涯に1回は接種を受けていただくことができるように経過措置が設けられています。

年度別高齢者肺炎球菌予防接種対象者一覧表 [PDFファイル/57KB]

令和5年度対象候補者一覧表
https://www.city.ome.tokyo.jp/uploaded/attachment/49223.pdf

  • 令和5年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上となる方
  • 60歳以上65歳未満については、心臓・腎臓・肺に障害がある方(※)、HIV感染による免疫不全

公費のワクチン補助については、予診票が送付された方でも、過去に1度でも23価肺炎球菌きょう膜ポリサッカライドワクチンを接種された方は、本制度をご利用いただくことができません。生涯に1度も接種されていない方が本制度の対象者になります。

接種時の持ち物と接種費用

持ち物

市が発行した①「高齢者肺炎球菌ワクチン予防接種予診票」と、②住所・氏名を確認するための身分証③保険証 を当院にお持ちください。

なお、生活保護受給者および中国残留邦人等に対する支援給付の対象者は受給証明書を、心臓、腎臓、呼吸器の機能またはヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害を有する方(障害者手帳1級相当)はその証明書類をあわせてお持ちください。


接種費用

公費助成が6,500円となりますので、医療機関の窓口でお支払いいただく金額は、(医療機関の設定金額 当院では8,150円)-(公費助成6,500円)=お支払いいただく金額(1,650円)となります。

ただし、生活保護受給者および中国残留邦人等に対する支援給付の対象者は、各制度の受給証明書をお持ちいただくことで全額公費負担します。

上記に該当しない、5年以内に肺炎球菌ワクチンを接種していない方

<接種費用>
8,150円 で接種が可能です。但し、前回の肺炎球菌ワクチン接種より5年経過している必要があります。

肺炎球菌ワクチン希望の患者さんは当院で対応させていただきます

肺炎球菌ワクチン接種に関する詳細な情報や予約については、ホームページをよく読んでいただいてから、当院の受付でお問い合わせください。なお、ワクチンの発注後は返品ができないため、予約後のキャンセルにはキャンセル料(全額支払い)が発生することをご理解いただき、予約の際には十分な検討をお願いいたします。

肺炎球菌による肺炎は高齢者にとって深刻な合併症を引き起こす可能性がある疾患であり、予防接種は重要な健康対策の一環となります。当院では、患者さんの健康と安全を最優先に考え、適切な肺炎球菌ワクチンの提供を行っております。お気軽にご相談いただければ幸いです。