陥入爪の治療(土曜日 樋野先生の外来でのみ対応)|青梅市の泌尿器科・内科|東青梅診療所

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陥入爪の治療(土曜日 樋野先生の外来でのみ対応)

陥入爪(かんにゅうそう)・巻き爪について

目次

  1. 陥入爪とは?

  2. 陥入爪の原因と症状

  3. 治療法の種類
     3-1. 保存的治療
     3-2. 自費診療:ワイヤー矯正(マチワイヤーなど)
     3-3. 保険診療:フェノール法

  4. 術後の生活と再発予防

  5. まとめ


1. 陥入爪とは?

「靴を履くと親指の横が痛む」「爪の端が腫れて膿が出てきた」
そんな症状の原因が 陥入爪(かんにゅうそう) です。

足の爪、特に親指の爪の端が皮膚に食い込むことで、痛み・赤み・腫れ・化膿・肉芽形成が起こります。
深爪、靴の圧迫、外傷、爪の弯曲(巻き爪)などが誘因となり、悪化すると歩行困難や感染の拡大につながります。¹,²


2. 陥入爪の原因と症状

原因

  • 深爪

  • 窮屈な靴やハイヒール

  • 外傷(打撲・スポーツによる負荷など)

  • 爪の形の変化(巻き爪)

  • 遺伝的素因や加齢による変化

症状

  • 爪縁部の痛み

  • 赤み・腫脹

  • 膿が出る炎症

  • 赤く盛り上がる肉芽

  • 歩行困難や靴を履けないほどの疼痛


3. 治療法の種類

症状の重さに応じて、保存的治療 → 自費による矯正治療 → 保険適用の手術 の順で検討します。

3-1. 保存的治療

比較的軽症例や初期の段階で行われます。

  • コットンパッキング法:爪と皮膚の間に小さな綿を入れて圧迫を軽減

  • テーピング法:皮膚を外側に牽引して爪の食い込みを緩和

 

いずれも通院しながら日常生活を続けられる治療です。²,³


3-2. 自費診療:ワイヤー矯正(マチワイヤーなど)

「爪を抜きたくない」「できるだけ自然に治したい」
そんな方に向いているのが ワイヤー矯正 です。

  • 爪先に小さな穴を開け、細いワイヤーを通す

  • ワイヤーの弾力で爪を矯正していく

  • 麻酔不要、処置はほぼ無痛

  • 当日から入浴・運動が可能

  • 数か月ごとにワイヤーの交換が必要

ただし、爪が短すぎたり硬すぎたりする場合は適応外になることがあります。²,⁴

当院での料金(処置1回の目安)
初診の場合:初診料(4,000円)+処置代(1趾:4,000円)+ワイヤー代(4,000円)=12,000円
再診の場合:再診料(2,000円)+処置代(1趾:4,000円)+ワイヤー代(4,000円)=10,000円
※ワイヤー代は購入した場合のみ発生します。(所持しており再度使用する場合の代金からはワイヤー代は発生しません)
※調整のみの場合:再診料+創傷処置、確認のみの場合:再診料 となります
※目安の金額ですので、実際は個人により異なる場合があります。


3-3. 保険診療:フェノール法

「腫れて歩けない」「炎症や肉芽が強い」
こうした症状には フェノール法 が行われます。

  • 指の根元を局所麻酔

  • 食い込んだ部分の爪を部分的に抜去

  • 爪の根元(爪母)をフェノールで処理して再発を防止

特徴

  • 手術時間は1本あたり約20分

  • 術後は数日間、入浴は控え、シャワー洗浄が基本

  • 炎症や肉芽があっても施行可能

  • 再発を防ぐ効果が高い

術後数日間は痛みや出血があることがありますが、適切に処置すれば数週間で改善します。³,⁵,⁶


4. 術後の生活と再発予防

  • 手術後はしばらくガーゼで保護し、清潔を保つことが大切です。

  • 日常生活や仕事は、多くの場合1週間程度で問題なく再開できます。

  • 再発防止には 正しい爪の切り方(深爪を避ける)つま先に余裕のある靴の選び方 が欠かせません。


5. まとめ

  • 陥入爪は放置すると強い痛みや感染を起こす病気です。

  • 軽症では保存的治療、難治例や重症例ではワイヤー矯正やフェノール法が有効です。

  • 予防の基本は日常の爪ケアと靴の工夫です。

 

陥入爪でお悩みの方は当院へご来院ください(土曜日樋野先生)

陥入爪(かんにゅうそう)は、足の爪の端が皮膚に食い込み、痛みや腫れ、炎症を起こす病気です。
「靴を履くと親指がズキズキする」「爪の周りが腫れて膿が出てきた」など、歩行や日常生活に支障をきたすことも少なくありません。

当院では、土曜日の樋野先生(日本形成外科学会専門医)外来のみで対応しています。
保存的治療から矯正法(ワイヤー法)、さらに必要に応じたフェノール法まで、症状に合わせて最適な治療をご提案します。

フェノール法は局所麻酔下で行う日帰り手術で、1本あたり約20分。術後はしばらく入浴を控えていただきます。
炎症や肉芽を伴う重症例にも対応可能です。
また、軽症例にはコットンパッキングやテーピングといった保存的治療も行い、再発予防には正しい爪の切り方について指導しています。


ご予約について

ご予約は、24時間対応のWeb予約が便利です。陥入爪は原則予約外来となります⇒★★整形外科より予約して下さい。
http://ome-clinic.mdja.jp/


クリニック情報

東青梅診療所
〒198-0042 東京都青梅市東青梅1-7-5
TEL:0428-25-8651

 


参考文献

  1. 日本臨床整形外科学会. 陥入爪. 日本臨床整形外科学会雑誌. 2011;36(2):342-346.

  2. 日本創傷外科学会. 陥入爪・巻き爪に関する解説. 日本創傷外科学会; 2023.

  3. 二ノ宮邦稔, 朴寿恵, 三宅啓介, ほか. 陥入爪の手術的治療における細部へのこだわり. 創傷. 2012;3(4):154-161.

  4. 日本フットケア学会誌編集委員会. 陥入爪・巻き爪の保存的治療と外科的治療. 日本フットケア学会誌. 2018;16(1):45-52.

  5. Heifetz CJ. Ingrown toe-nail: A clinical study. Am J Surg. 1937;38(2):298-315.

  6. 高山かおる, 齋藤昌孝, 山口健一 編. 足爪治療マスターBOOK. 東京: 全日本病院出版会; 2020:170-173.