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熱中症について

[2018.07.16]

今年は、梅雨が短く、暑い夏となっています。最近は、クリニックにも、なんとなくだるい、倦怠感などをうったえてくる患者さんが、非常に多いです。

 各年代ごとに注意点をまとめてみました。

各年代ごとの熱中症の症状

小児
  • 頭痛症状→子どもが頭痛になると、「頭が痛い」や「ガンガンする」「ズキズキする」「ドクドクしている」などと訴えケースが多いです。まだ幼く、自分の症状をうまく伝えられない子どもの場合、泣き出してしまうこともあります

  • 嘔吐→子どもに吐き気があると、「気持ち悪い」「おなかが痛い」と訴えるケースが多いです。また、実際に吐いてしまうこともあります。

  • 発熱・汗をかく→体に熱がこもると、体がほてったり、発熱や体温が高くなったりすることがあります。また、大量に汗をかくことがあります。

  • 子どもの元気がない→食欲不振、呼吸が荒いなどの症状は要注意です

  • ベビーカーで散歩する時も時間に注意をしてください→ベビーカーに乗っている赤ちゃんは、地面との距離が近いため、地面からの照り返しを多く受けやすくなります。散歩する時間は、日差しがきつくなる時間帯は避け、午前中や夕方などにしましょう。

青壮年
  • 熱中症は、若年や中壮年の男性に多い「労作時熱中症」と、高齢者に多い「非労作時熱中症」に大別されます。労作時とは、「体を動かしているとき」という意味であり、若い男性においてはスポーツ中の発症が多くみられます。
  • 特に、日ごろ特別な運動をしていないごく普通の社会人の方が、休日の日中にフットサルやサッカーなどスポーツを行っている最中、熱中症で調子がわるくなることが多いので注意が必要です。
  • 熱中症の発症時刻のピークは12時および15時前後とされていますので、激しいスポーツを行う場合は昼間の時間帯を避け、朝夕など比較的涼しい時間帯に実施しましょう。
  • 労作時熱中症の特徴は、今まで元気だった健康な人が、外気温に晒されることで短時間のうちに発症するということです。

  • 中壮年の男性の場合は仕事中の発症頻度が高く、屋外の工事現場などで作業されている方や、分厚い衣服を着て訓練を行う消防士の方などが多くみられます。

高齢者
  • 毎年夏になると、エアコンがないご自宅内で重度の熱中症を発症されるお年寄りが増えます。ニュースなどで、このような高齢者の「非労作時熱中症」による死亡例の報道を目にした機会のある方もいることでしょう。非労作時熱中症とは、日常生活の中で徐々に進行する熱中症であり、労作時熱中症よりも重症化しやすいという特徴があります。また、高齢化と温暖化に伴い、現在日本で増加している熱中症でもあります。
  • 室内で発症する非労作時熱中症は、高齢の女性や一人暮らしの方に多く、精神疾患や高血圧、糖尿病や認知症などの持病があると重症化しやすいと報告されています。
  • 認知症の方が真夏に徘徊し、倒れてしまうというケースが多く、実際に当科にもこのような患者さんが運ばれてくることがあります。

認知症患者さんのご家族の方には、ぜひこういった事例もあるということを知っていただき、患者さんの行動を注意してみていただきたいとお伝えしたいです。

 

ホームケアでできる熱中症の対処法について

重症ケース以外では、家庭での適切な対処で熱中症の対応は可能です

  • からだを冷やす(体に霧吹きなどで少量の水をかけて、うちわであおぐ処置はおすすめです。
  • ゆっくり休ませる
  • 水分補給をする(日本茶はやめましょう、OS1やスポーツドリンクがおすすめです)

以上が主な対処法になります。軽度の熱中症の場合、これらを行うだけで、症状はずいぶん改善するはずです。

からだを冷やす

涼しい場所に避難し、熱くなったからだを冷やすようにしましょう。できればクーラーの効いた部屋などが望ましいです。また、水で絞ったタオルを首の両脇、脇の下、大腿の付け根に当てるなども効果があります。

冷やす部位

ゆっくり休ませる

衣服を脱がし、子どもが楽な体勢でゆっくり休ませましょう。

水分補給をさせる

スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。リンゴジュースなども整腸作用もあり良いと思います。

 

熱中症のときに解熱剤は使わない

熱を下げようと解熱剤を使用しても、熱中症の場合、熱は下がりません。涼しい場所で、体を冷やし、ゆっくり休ませることで自然と熱は引いていきます。

子どもが頭痛を訴えている場合には、アセトアミノフェン(カロナール)などの解熱鎮痛剤(発熱がみられる際に処方されている薬)を使用することは問題ないと思われます。ロキソニンやイブプロフェンは医師の指示に従ったほうが良いと思われます。

 

熱中症になったときの食事

子どもが熱中症になった場合や汗をよくかいた日は、ミネラルと塩分の補給が大切です。ミネラルや塩分が補えるメニューにするとよいでしょう。

ミネラルのある麦茶

麦茶にはカリウムなどミネラルが含まれています。麦茶なら子どもさんも飲みやすく、食事の際など、麦茶を普段より多めに飲むようにするとよいでしょう。

塩分とミネラルが補給できるみそ汁

味噌には塩分とミネラルが多く含まれています。子どもが熱中症にかかった場合や汗をよくかいた日は、食事にみそ汁を添えてあげるとよいでしょう。

 熱中症の病院での治療について

症状が軽度であれば、病院を受診しても、先ほど解説した家庭で行える対処と変わりはありません。自力で水分補給できないケースには、点滴をして水分補給をすることがあります。

重症の熱中症の場合には医療機関での集中治療が必要

重症の熱中症の場合、集中治療が必要になります。重症化してしまうと、臓器不全が起きることもあります。腎不全や肝不全の症状がみられた場合、気管挿管(きかんそうかん:鼻または口から気管チューブを挿入し気道を確保する方法)・人工呼吸器管理(じんこうこきゅうきかんり:人工呼吸器による呼吸管理)、点滴治療、血液透析など症状にあわせた対症療法で臓器不全の治療を行います。

 

引用文献:

頭痛や吐き気は熱中症の症状? 熱中症になったときの応急処置;国際医療福祉大学救急科准教授 志賀隆 

子どもの熱中症-自宅でできる処置・対処法とは?;東京都小児総合医療センター 救命救急科 萩原佑亮

 

 

 

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